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2019/05/07

2131

何があってテープサウンドに回帰したのか?とSOUNDFRAILの早瀬さんに問われた。その文脈からは終活行動的匂いを感じなくもなかったが、それは正解だ。この先何年オーディオに熱意をもって接することができるだろうか考えることが多いし、いま小説を書けるとしたら”感性の老い”と精神の葛藤がテーマであることは確かだ(笑) それはさておき、下のNo.2117で触れたとおり1970年代のエアーチェックテープの存在は、わたしのオーディオにとって大きな位置をしめている。当時、FM放送のライブをオープン2TRで録音して、それをカセットにダビングしてコレクションしていたが、音質劣化を少しでも避けたいものだけをオリジナルオープンテープで残していた。ジャンルは現代音楽、民族音楽、三味線音楽がほとんどで、いまあるのはこれらの貴重音源であり、懸念していたテープのコンディションが予想以上に良かったことが、テープ再生を復活させた理由だ。LPレコードやCD(SACD)とも異なる音楽の勢いを感じる。それはSP盤で感じるそれと似ている。



2019/05/06

2130

1973年に来日したBill Evans Trioの東京最終公演の様子はCBSソニーでレコード化されたが、音源はFM東京の人気番組「サンスイ4chゴールデンステージ」のものだ。私は当日のコンサートを観ていて、番組のエアーチェックもしていたのでレコードは持っていない。

今回、このエアーチェックテープをTASCAM BR-20で聴いて、想像以上に素晴らしい演奏と録音状態であることに驚きつつ、アンコールの"Waltz For Debby"がレコードに収録されていないことに気がついた。

ネット上に番組のエアーチェックがアップされているかと調べたが、いまのところ発見に至らない。
というわけで、TASCAM BR-20の初披露を兼ねアップしてみた。削除される可能性は大きい・・・

Bill Evans Trio Live In Tokyo - Waltz For Debby - 20 Jan 1973
https://youtu.be/7pukVvoOlXk



2019/05/03

2129

レストア依頼からちょうど1か月でTASCAM BR-20が戻ってきた。きれいに磨き上げられ新品と見紛うばかり! だが、外見とは裏腹に内部が悲惨な状況であったことを、数次にわたる状況報告で知ることになる。幸いキャプスタンモーターは生きていたが、ベルトは溶けて飛び散り、ピンチローラーのゴムとベアリングは劣化で再建不能とのこと。純正パーツは国内では入手不可能ということで、海外も当ったがクオリティに不安がある代用品で我慢かと思いきや、なんと、新たに製作するという! これを装着した実測値は、38cmワウフラのカタログスペック0.04%に対して0.022%、予期せぬ展開だった。アンプ系は経年劣化がほとんどなかったが、念を入れたキャリブレーションで入出力(録音・再生)特性はほぼ一直線!

XLRのHOTを2番ピンに換えてもらったバランス出力を試したところ、骨格のしっかりした存在感溢れる再生音だが、ややドライ系で先のDENON DH-510に聴かれた色香が感じられない。これは業務用の音だ! 一瞬、後悔の念がよぎるが低域の安定感は圧倒的で、ここからがスタートか? 機械弄りは終了した筈だったのだが(笑)



2019/05/02

2128

この世にいない演奏家の音楽を聴くためにレコードがあると思っている。さらに言うと、リスニングルームに演奏家が現れて無形の空気を鳴らすという考え方は取らない。それは”倒錯趣味”だ。音楽が発生した場所と時間にワープする仕掛けが”オーディオ”ではないかと日頃考えている。輪郭が曖昧になったり複数の音源が溶け合ったりも許せる。まず解像度ありきで、ステージを具現させる今どきのサウンドを否定はしないが、リアルだけで終わってはもったいない。



2019/05/02

2127




2019/04/30

2126 平成の終わりに・・・

日常、元号を使うことはないのでどうでもいい話なのだが、平成も令和も好きではない。今回の候補であった万和(ばんな)は響きが好ましいし”BANNA"は字面がカッコいい。残念だ。画像は15年前の幻聴日記No.057のスクリーンショット。

ここのところ気になっている言葉が”サウダージ”だ。スペイン語圏のなかの地方言語ガリシア語由来とのこと。日本語では”郷愁”が近いが、個人と社会の歴史的スパンで語られるので様々なニュアンスを伴っている。ポルトガルのファドでは”宿命”に至る嘆きや慈しみだったり、ブラジルのサンバ系は”恍惚”に昇華する輝きがあって、それぞれの音楽世界を表している。わたしは昭和の生まれなので、高度成長する直前の田園や街の風景が”サウダージ”のベースになっている。ちあきなおみの”男の郷愁”がまさにこれであって、まったくのジジイだ(笑)令和がどういう時代になるか興味深いが、この時代に生涯を閉じる可能性が高いことだけは確実だ。

Guinga
ブラジルギターの第一人者。目指す音楽を実現するため、歯科医になったという異例の経歴。これはプライベートな記録だがどう形容すればよいのか、複雑なのに優しい質感!
https://youtu.be/0nUP6V6AsyU



2019/04/17

2125 オーディオシステム完成記念 最新フロー図

2年前の春にALTEC 515Bウーファーが昇天し、ごく僅かな変遷を遂げたけれど、これで完了だ。残された人生は機械弄りではなく音楽を聴くことに集中したい。ま、壊れれば話は別だが(笑)



2019/04/15

2124 グラドのSP盤専用MMカートリッジと砂川捨丸の干支萬歳

オリエントレコード昭和4年の発売ということは、最初期の電気吹き込みなのだろうか? 20年近く前に内容不詳で箱買いした中の一枚。盤質がとても悪くMCカートリッジでは猛烈なノイズの中で辛うじて音が聞こえるレベルだったが、グラドのSP盤専用MMカートリッジとマランツ7TのSPカーブで甦った。三河萬歳のような路上系古典芸能と現在の漫才を繋ぐような見事なパフォーマンス。捨丸の語りと鼓、相方中村春代の三味線が織りなすドライブ感は、いま聴いても新鮮! いにしえのアーバン・ブルースに通じる濃厚色!

https://youtu.be/rE14kDsP_V4