 2122 TASCAM BR-20
 DH-510をレストアに出そうと待機しているあいだに、魔が差してタスカムBR-20を入手した。前者は動作を確認できたのでオークションで売却したが、音は良かったので後悔する可能性もある。
このBR-20、使われた形跡がほとんどなく、たぶん予備機として仕舞われたまま30年経過したのだろう。そのせいかキャプスタンシャフトが回らない。専門家曰く「ベルトが加水分解して溶解しているはずで、過去に10台以上修理した経験ではモーターが死んでいたケースは皆無」とか。 それを信じてレストアの完了を待っている。
・・・しかし、BR-20のカッコ良さは何から来るのだろう? こうして手元で眺めると、業務用に見られるような冷徹な雰囲気は皆無で、ウォームグレーの使い分けや、デザインコンシャスに走らないRの稜線処理にデザイナーのセンスが光っている。表示フォントはサイズを含め適切で、複雑な操作系を手堅くまとめていて、まさにプロの仕事だ。画面左に控える今は無きDENON DH-510も秀逸だった。グレーの使い分けがTASCAMと反転しているが、何かしら似た匂いを感じている。 |