 2144 沖縄滞在記 その4
 奥さま手作りの本格的ラタトゥイユに舌鼓をうち白ワインが少々まわりはじめ、アンプのウオーミングアップが済んだところでCDを聴かせてもらうことに。こちらでは氏ご自慢のイコライジングシステムを駆使したDJパフォーマンスも堪能した。CDPとプリ、パワーはマッキントッシュであるがCDPの後にAlpha Recording System #3500, #2200と最新鋭SPL Passeq #1650がシリーズで挿入された空前絶後の布陣だ。音楽が始まると同時に繰り広げられる氏の手さばきで瞬時に音楽の佇まいを矯正していく。わたし個人は装置固定であらゆるジャンルを包括したいと願う人間なので、これはまさにカルチャーショックだ(笑)
持参したディスク3枚、菊地成孔「記憶喪失学」そしてキューバ系「DEEP RUMBA」、クミコのライブステージ。前2枚における驚愕的再生能力に驚いた。わが家の装置ではあり得ないパフォーマンスで、サウンドの神髄をえぐり出している。もの凄い音楽であるのは知っていたし、相当なレベルで再生するだろうと予想していたが、ここまでの音楽であることを知らなかったのは悔しい。分析的な表現は避けたいが十分な色価と実体感あるいは空間放射力の凄さ、幾重にも重なるサウンドの再現性に打ちのめされた。これは12年前に早瀬邸で聴いたサウンドの正常進化形であると痛感。三枚目のクミコは、内面に向かう躊躇い感でわが家のサウンドが少し勝っているように感じたが、これは低域方向の曖昧さを拒絶する早瀬サウンドの特徴が出たのかもしれない。(翌日へ続く) |