 2280 THORENS TD124 project 2021-2024
 2021年にスチール削り出しのフットを設計し、THORENS TD124ネイキッドボディが完成した。今回のアドオン式アームブラケットはこの成果の発展系であり、TD124のダイキャストベースに直結する構造である。装着したサエク407/23で少しだけ音楽を聴いてみた。カートリッジはオルトフォンSPU-MONO。バルバラ初期の「レクリューズのバルバラ」1959年の録音だが、エッジがしっかり出ていて硬質な表現。中域が明快でありながらSNが良い。懸念していたハイ上がり感はなかった。声のダイレクトな浸透力と拍手のリアル感。テンションのある空気が伝わってくる。バルバラのレコードは50年聴き続けているけれど、瀬川冬樹氏が1970年代に鳴らしたJBL4350を思い出す。トーンアームの置き場が変わっただけなのに不思議。じつはこの追加アームはSP盤専用を目論んでいたのだが、音質の利点と操作性*からモノラルLP用に変更する。(* 3分ごとに掛け替え、アームリフターを使わないSP盤の利便性はノーマルポジションが優位という意味) |