 これは取説にある遮断特性のチャート。一目見て驚いた! 仕様では−12dB/octと謳っているが、基準レベルから3dB落ちのいわゆるfc付近の遮断カーブは−6dB/octである。そこから1オクターブ以上下がったポイントで−12dB/octのカーブに変化する変則二次フィルタリングなのだ。これはわたくしがALTEC802Dドライバで用いているハイパスフィルタと同じ手法だ。Air's Edge OneのウーファーALTEC 515Bはネットワークなしのダイレクト接続なので、いかに両者をスムースに繋げるかと耐入力を考えてこのようなカーブになったのだが、まったく同様の考えにここで巡り会うとは思ってもいなかった。推測でしかないが、汎用の広帯域SPシステムにこのツイターユニットを違和感なく繋げながら大入力に耐える解決方法がこのカーブなのではないだろうか。実際に聴いてみると当初想定していた10KHzのクロスポイントでは、想像以上に低い帯域がしっかり出ている。
ということは、調整の要はドライバ側のイコライジングか?(以下後編へつづく)
*このチャートは電気的な遮断特性であり音響出力ではない。この特性で15-40KHzが平坦な音響出力になると予想できる。
|