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2007/03/30
823 舞台裏・・・

・・・広告の写真撮ってるんですか? カメラなんか凄いんでしょうねえ。

Kiss DN 800まん画素でんね。

・・・でも、クリエイティブでステキ!

いやあ、こんなことやってま。



2007/03/28
822 今日の日記、妻子は見ないように・・・

この幻聴日記、わが家族には甚だ評判がよろしくない。オタク丸出しなのに気取ってるだとか、もっと綺麗な写真はないの!とか・・・たまに、今日の日記はかならず見るようにとメールして、帰宅後、感想を聞こうとすると、アッ、わすれてた、だからね。

というわけで、とある妙齢の美女から、バレンタインデーにチョコを贈られたと思ってほしい。ここ何年かは妻と娘からしかもらえない寂しい身の上だったので、なんかソワソワした。レコードプレイヤーの件より、ホワイトデーをどうするかに心がいっていたというのが真実だ。

で、お昼ごはんを食べる約束をして、その前にタワーレコードへ。彼女は音楽好きそうなので、適当なCDをプレゼントしようとワールドミュージックのコーナーを彷徨いていた。ファドにしようかと思ったら、売れ線しか置いてない。ではシャンソンあたりでと探したら、バルバラが3枚。どうせ再編集版だろうとタカをくくったら、なんと「ブラッサンスとブレルを歌う」を発見!!!なんてことだ。
http://www.vvvvv.net/audio/vocal_part1.html

高校生のときに深夜放送で聴いてバルバラに嵌ってしまった因縁の一曲が入っていて、昔つきあっていた女性と、あとは妻としか聴いたことはないのよね、このバルバラは。なのでちょっと躊躇ったわけだが、つい買ってしまった。これもなにかの運命かもしれんし(笑) 結局、そのCDは渡せたもののお昼ゴハンはご馳走になってしまった。情けな・・・。



2007/03/27
821 メカニカル・パラドックス レコードプレイヤーの真実(04/13改訂)

初期のステレオサウンド誌で、レコードプレイヤーのオーバーオールの再現波形を比較する特集があった。レコードのある特定部分を再生すると、機種ごとに得られる波形が見事に異なっていて驚いたものだ。平面的な波形現象だけで音の真実を語れるとは思わないけれど、その次元で変質してしまっては、その先が思いやられる。

プレイヤーシステムトータルの音質の差異をきちんと指摘したのは、このステレオサウンドの特集が初めてだったのではないだろうか。ただ、何故に変わるのかという部分までは残念ながら解明しきれていなかった。そこまでエンドユーザーである読者に知らしめる意味はないとの判断なのか・・・

実際のところ、1965年ごろはレコードプレイヤーの音質はカートリッジで決まるというのが暗黙の了解だった。だから、雑誌もプレイヤー本体の音の違いというものを真剣に取り上げることはなかった。
あるとき、シュアーのV-15を聴かせてもらいに秋葉原のテレビ音響(テレオン)を訪れたら、アームがダメだとV-15の良さは解らんと当時の鈴木社長に諭された。それでもキャビネットのことまでは言ってなかった(笑)


レコードプレイヤーは振動的な循環系なので、スタイラスの動きをロスなく取り出すための定石というのものが存在する。過去のオーディオ専門家のプレイヤー解説は各論、枝葉の蘊蓄ばかりで、基本構造に切り込む論評は少なかったように思う。唯一、機械的な構造を鋭くついた故井上卓也氏の記述がいまも記憶に残っている。

上の図版を説明をすると、ディスク盤が乗せられたターンテーブルの回転は直流エネルギーであり、ディスクの音溝の変化を波形信号として成立させるためのエネルギー源である。パワーアンプの電源とまったく同じであり、ターンテーブルの回転が強くかつ滑らかでなければならない理由はまさにそこにある。しかし、モーターの脈動を帳消しにするほどの慣性モーメントを得るには、巨大な質量のターンテーブルが必要になる。このプラッターは上の図のように、振動(機械)循環の輪の中にあるから、その物性に由来する音(振動)は音楽信号に重畳される。

カンチレバー支持部から、ターンテーブル軸受けまではリジットなサーキットである(図3)。この部分に緩さがあると音溝の微細な変化を細大漏らさずに取り出すことは不可能だ。この回路は可能なかぎり短く、軽質量・無振動で完結することが望ましい。なぜなら、巨大マスの超低域変動は音楽信号に不要なバイアスを掛けることになり、また、長い経路を伝わり反射する振動は楽音に位相変調を加えるからだ。これらは余計な滲みや付帯音であったり、あるべき微細信号の消失となって現れる。巨大ターンテーブルも重量級キャビネットも両刃の剣なのだ。ここの判断が難しい。過去の日本製重厚プレイヤーははたして良い音だったかどうか・・・巨大な質量に向かってベタアースという手法で、はたして良かったのか。その点、LINN LP12のいっけん頼りなげなフローティングは、先に述べた循環経路をコンパクトに集約した構造そのものを大地に対して浮かせるという、見るほどに良くできたデザインだと思う。


CDの時代を経て、個人的にアナログディスクに求めているのは、CDを超えるクオリティ、とくに微小レベルのニュアンスの実現だ。回転ムラもノイズもないCDというリファレンスがあるから、アナログプレイヤーのチューニングは昔より楽になったと思う。しかし、この機械仕掛けは考えるほどに複雑困難な宿命を背負っている。重さと軽さの拮抗というか、静止と移動のせめぎ合いというべきか・・・結局、いい音のプレイヤーというものはバランスセンスということになるし、アナログディスクの進化はじつははこれからではないかと、密かに思っている。

(暫定テキストです。今後、変更の可能性あり)



2007/03/23
820 混迷のアナログプレイヤー選び(修正)

半世紀前のターンテーブルに嫌気がさして売り払ってしまったから、半月ほどレコードを聴くことができないでいた。40年以上のオーディオ歴のなかで使ったプレイヤーは5機種だけで、併用期間もあるから、ひとつの機械をずいぶん長く使っていることになる。

・ビクターの免税プレイヤー(リムドライブ、クリスタルPU)
・パイオニアPL-31D(ベルトドライブ)
・DUAL1219 オートチェンジャー(リムドライブ)
・DENON DP-80 & FR64S(ダイレクトドライブ)
・トーレンスTD124 & AC3000MC(ベルト&リムドライブ)

DUALは30年、DENONは25年使い続けた。
で、これからどうするか? 高額な機器は買えないから、ヨーロッパ製のベルトドライブか国産DDっていう選択になるが、これは!というものがない。ちなみに往年のヴィンテージは選択肢にない。


目当てのレコードプレイヤーの現物を見ようと、久しぶりに秋葉原へ行ってきた。しかし、どこにも置いてなく、ダイナのサウンドハウスはどうかと2Fをのぞいたら、噂の厚木氏がカウンターに座っている。じつは初対面だったが、相談に乗ってもらった。その後フロアを移動してアナログレコードを掛けてくれた。
ビッグバンドジャズを何曲か聴いたあと、なんとマーカス・ミラー!

使用機器は以下のとおり
スピーカー   JBL   DD66000
パワーアンプ  Mclntosh MC501x2
プリアンプ   Mclntosh C46 
ADプレイヤー  LINN  LP-12

このモンスターアンプのピークインジケータがMAXの音量域!!!
いやはや、す、すごい。アナログレコードでこれって。。。
しかし、LINN LP12のダイナミックマージンの凄さは尋常じゃない。でも高すぎ(笑)


結局、次の4種に候補を絞った。予算とわが家の他のラインナップに違和感なくとけ込めるかどうかがポイントだ。音は?これは使わないとわからない。

マランツTT-15S1
http://www.marantz.jp/ce/products/audio/others2/tt15s1/index.html
ドイツのクリアオーディオのOEM。非常に高精度のスタティックバランスアームが付いた、外周ベルトドライブ方式。モーターハウジングが別筐体、単独設置というところが使いこなしを難しくしているかもしれない。ターンテーブルのスピンドル周辺は意図的にか柔らかく作ってあり、音が想像できそう。

REGA P5
http://www.rega.co.uk/html/p5.htm
一体型ダイナミックバランスアームは候補機のなかでも最高レベル。インナー式のベルトドライブ。カラスプレートがネックなのと、日本仕様のアルミ地の外枠がいけてない。総合点は高いけれど、これだけは実物を触ることができなかった。

PRO-JECT RPM-6.1SB
http://www.project-audio.com/main.php?prod=rpm61sb&cat=turntables〈=en
厚みのある木質系プラッターからアームベースだけが出ている特異なデザインはけっこう好きだ。ベルトドライブはインナー式なので、モーターを含めプラッターの内側に収まっている。カーボン繊維の一体型スタティックバランスアームのポテンシャルはどうなんだろう?

マランツTT8001
http://www.marantz.jp/ce/products/audio/others2/tt8001/index.html
アクリル系ベース以外はデノンとかスタントンと共通部品多し。工作精度はテクニクスよりいい。機能的にはこれがいちばん。だが安っぽいデザインコンシャスが滲みでている(笑)これに重量ウエイトつけて回転シェル使用なら、アームの弱点をカバーできるかも。

みんな一長一短(笑) トーンアームはユニバーサル型のダイナミックバランスが好きだが、そういうものは、いまは存在しないし、ベルトドライブもじつはあまり好みではない。といってダイレクトドライブもクオーツロックは弊害があるし・・・ということはどれでもイイと言えなくもない・・・


というわけで、ダイナを後にして、明神坂から一路、オーディオユニオンお茶の水店へ向かった。そのむかし、メーカー製機器ばかり使っていたころは、こういう行脚を隔月くらいでやっていたのだなあ、などと感慨に耽ながら坂道を登っていったわけだ。

ユニオンの中古フロアには、候補機のうちレガをのぞく全機種がラインナップされていた。その中のPRO-JECTは前モデルのRPM-6だったが、かなり良いコンディションだ!フジヤカメラ中古ランキングでB+って感じ。動作チェックして問題なければ決めちゃおうか、などど思い始めたとき、「アレ!Mさんじゃないですかぁ」の声。誰かとみれば、わが家に2回ほどお見えになったこともあるKさん。こんな昼日中にねぇ・・・

で、動作確認はあとにしてちかくのコーヒーショップでオーディオよもやま話し。ソナス・ファベールをダールジールで鳴らし、フロントエンドはエイドスって、凄。
気がつけば仕事場へ戻る時間。あそこでKさんに逢って商品チェックが未完で終わったってことは、あれは買うなという啓示かもしれんねぇ(笑)


お茶の水駅でKさんと別れ事務所へ戻ると、あるオーディオショップからメールが入っていた。PRO-JECT RPM-6.1SBの納期とオプションパーツの問い合わせをしていたのだが、思わぬ返答だった(秘密)ので、発注してしまった。音は未知数だけど、この機種は78回転をサポートしているので、いざとなればSP盤専用機という処遇もあるし・・・候補機のなかでこの機種だけが設置したときのイメージが浮かんでいたというのが選んだ理由かもしれない。


ここまでが二日前のはなしで、本日(21日)商品が届き、セッティング、音だし、簡単なチューニングまですでに終了している。カートリッジは常用のDENON DL-103SLでオプションの重量級バランスウエイトを装着し、フォノケーブルは何種か試したうえでオーディオクエストの0.5mインタコで結線した。

この状態でも、かなりイイ音だ。音楽の抑揚感でいえば過去に使っていたトーレンスもDENONも凌いでいる。スペクトラムバランス的にはワイドレンジ感はないものの、わが家の装置ではまったく問題なしというか、むしろ好ましい。シビアに分析すると、高域のピークがやや低い部分に出ている。もう少しハイ側に寄せられれば艶っぽさが出ると思うが、木質系ターンテーブルやカーボンファイバーのトーンアームのキャラかもしれない。このあたりは今後追い込んでいけば、クリアできる問題と思うけれど、緻密な質感を求めるのは酷か? カートリッジにオルトフォンのMC☆30やKontrapunkt-a、あるいはPhase Tech P-3あたりを使いたくなってきた。


写真はEW&Fの"ALL IN ALL"をほぼフルボリュームで演奏中の様子。作業台の上はプレイヤー→MCトランス→フォノイコライザー→パワーアンプと順に並んでいるだけ。
ハウリングはまったく関知できない。バックグラウンドノイズもスクラッチノイズも驚異的に低く、まるで新しいディスクのよう。EW&Fのタイトで強靱なグルーブをここまで表現するとは正直思わなかった。厚木氏のLP-12とそうは変わらない・・・ってこれは負け惜しみ(笑)



2007/03/13
819 早瀬文雄の過去・現在・未来

ビル・エバンス「You Must Believe in Spring」、キース・ジャレット「ケルンコンサート」
いずれも震いつきたくなるような美音だ。プリズムの分光で見られるような純度の高い原色が彼らの右手のパッセージに宿っている。そして鮮やかではあるがやや距離感を伴う節度をもった音場が、タワーマンション40階の眺望と見事に溶け合っていた。

早瀬文雄の存在は、ListenViewというオーディオ雑誌で知った。もう20年も以前のことだ。センシティブな文体と自身の来歴を重ねるような音の語り口に、故瀬川冬樹氏のオーディオ評論に繋がるものを感じて大いに興味をひかれた。ぼくはあるときAE-1というスピーカーを使っていたのだが、これははっきり言って早瀬氏の文章のなせる技だ(笑) 結局のところ上手く使いこなせなかったというか、再生音響において求めるものの相違というか、そのスピーカーは3年くらいで手放してしまうが、曖昧なもの、付帯的な雑味を徹底的に排除した純度感に、ある種の畏敬の念を持ったのは事実だ。

今回、氏が京都へ転居するにあたって、この場所の最後の響宴ということでお招きいただいた。ジャーマンフィジックスのベンディングウエイブDDDを中心に据えたオリジナル3ウエイスピーカーは、意図したものかすべてドイツ製ユニットで、これをアキュフェーズの6CHパワーアンプでスマートにマルチドライブさせている。とはいえ、DDDの内部イコライジングをパスして、デジタルディバイダーとパラメトリックEQで対策するあたりの力技は余人には困難な領域だ。

最初の一音が鳴ったとき、あっ!これはAE-1 だと思った。もちろんスケールはそれをはるかに凌駕している。その純度において、である。F特的なスペクトラムバランスは低域の量感をやや削ぎながらも、中域以降の欠落感をまったく見せないチューニングだ。やや色彩感を抑えたストイックな音づくりという事前の想像は裏切られた。しかるべき色を十全に備えながら必要に応じて顕わにする敏捷性が凄い。シンフォニーでは主題はもとより背景にあたるパートの動きと色の移ろいに耳を奪われた。女性ヴォーカルに至っては禁欲的どころか、エピキュリアニズム的側面を垣間見せていた。
低域は、これはAE-1にも共通するのだが、不得意なのではなく彼自身がこの領域にとりわけ厳しいのだと気がついた。制御でき兼ねる領域を徹底的に沈めていく作法なのかもしれない。たぶん、ここは現在進行形の部分ではないだろうか。

トータルで3時間くらい聴き続けそのあとの3時間は聴きながら喋った。氏の履歴は自身のHPで詳細かつ赤裸々に語られているから、ほとんど話題にしたことのない自分のオーディオ履歴を披露した。

オーディオはいつだって現在進行形だと思っている。過去の集積の断面が"いま"という瞬間であって、そのいまも、過去とともに束ねられて未来へ繋がっている。そういう意味でこのオリジナル3ウエイスピーカーがこの先どのような進化の道を歩むのかとても興味がある。出来うることなら、ハイエンドチックな既製品に転ばないで、茨の道をゆっくり歩んでいただきたいと願っている。それだけのポテンシャルを持っているということを、今日はしっかりと確認させていただいた。



2007/03/10
818 CPA5000

英国CHORD社のフラッグシッププリアンプ。
筐体の質感、内部LEDが照らす幽玄美。これをレイヤー合成なしに一発撮りで表現したいと考えた。
通常の撮影光源と較べるとはるかに低照度の内部LEDとアルミニュームの階調を同時に表現するため、超低輝度ライティングの仕掛け作りから始めた。はるか昔、舞台照明の勉強をしていたころ、大庭三郎さんのひと言を思い出した。・・・黒いライトが欲しい!



2007/03/02
817 聴き逃していたのか

チャーリー・ヘイデン&パット・メセニーのデュオ「beyond the Missouri Sky」もう10年も前のアルバムだ。感傷的で似た雰囲気の曲が続くので最後まで聴きつづけることはあまりなかった。2曲目の「Our Spanish Love Song」ばかり聴いているその程度のファンでしかなかった。

昨晩、なにげなく「Two for the Road」「First Song」をかけていて、わが耳を疑った。いままで何を聴いていたんだと複雑な気分になった。これは過ぎ去った日々(青春)へのレクイエム、そして限りなく静かな慟哭の歌ではないか。こころのいちばん深い部分へ入り込んできて共振している。目の前のスピーカーも替えたばかりの低域ケーブルも消え去っていた・・・といいたいところだが、高域のケーブルをどうしたものか、などと・・・イカンイカン(笑)



2007/03/01
816 続・ウーファーケーブル

モゴモゴの音と思いきや、悲観するほどでもなかった(笑)

中高域のケーブルはそのままなので、当然ながらバランスは崩れた。相対的なものと思うが高域がややキャンつく癖を感じた。なので昨年末に施したウーファーホーン出口のウレタンを撤去してみた。対策ではなく問題点を際だたせるためだ。結果、この低域用ケーブルを使うには高域用のそれをもっとキャラの少ないものに変更する必要がありそうと判断した。現行のオルトフォンSPK3100silvetには確かにそのような傾向がある。

・・・ところが、さまざまな音楽を流し続けていくうち、4時間目くらいからか、何かが変化し始めた。ウーファー用ケーブルが変わったからといって、低音だけを判断できる耳を持ち合わせていないから、全体的な印象になるが、2ウエイの乖離感がなくなっている。音像はたしかに太いが、茫漠としたものではなく、芯の太さであるところが救いだ。

クラウディオ・アラウの晩年のバッハをかけてみた。このPartitaのレコーディングのあと彼は88歳で亡くなっている。ミネラルをたっぷり含んだ地下水がこんこんとわき上がるような自然で生命力のある演奏だ。
"滋味あふれる"なんて安直に表現するのは間違いだと気づいたのは、抑制を効かせながら完璧にコントロールされたその左手の音によってだ。このCDは何十回となく聴いているのに思い至らなかった。もしや、このケーブルの工業用途の防振構造が寄与しているのか・・・

このALTECのオールドユニットを用いた自作システムは、近年になって対象音楽はかなりオールマイティになって来つつあったが、唯一納得できない部分はグランドピアノの低弦の粘り感だった。これをナローレンジの弊害と考え、じつは低域拡大の方策をめぐらしていた。高能率ウーファーに加える装置としてはアクティブウーファー以外の選択肢は少ないが、当初からその手法は考えていなかったので計画は難航した。解決策として負荷インピーダンスの落差で能率をかせぐ方法を考えた。ただ、着手するまえにケーブルに浮気してみようかという程度のノリだった。

というわけで、この極太ケーブルはめでたく本採用になり、ワイドレンジ計画はまた遠のいた。エージングと高域のマッチングが上手く行けば、ナローレンジのまま一段上のステージが待っているかもしれない。

写真:床に置かれているのがいままでウーファー用に使っていたオルトフォンSPK300




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