855 Air's Edge ver1.1
 Air's Edge Oneストーリー完結編にかえて
前回、オーディオ沼の入り口に立ってしまったという話しだったが、考えてみたらその後の状況はこの幻聴日記1&2に逐次書いているので省略。音楽を聴くためのオーディオというスタンスを何十年もかけて定着させたにもかかわらず、音そのもの、あるいはオーディオ的快感にこころ惑わされたということかもしれない。
いまから3年ほど前、輸入オーディオショーで聴いたFMアコースティック社の「インスピレーションシステム」にぞっこんになった自分がいる。このコンプリートシステムはあまり評判にならなかったが、並み居るハイエンドプロダクツの頂点に立つくらいのインパクトがあった。特に低域のうねるような高揚感、さらには楽音と空間音のブレンドの妙。これには大いなる示唆を受けた。厚かましくも、このイメージを取り入れたいと思った。その思いはいまも継続中で今回のSPエンクロージャー耐震補強工事にしてもその一環と言えなくはない。
ことの発端は、ウーファーに0.45ミリ銅線88本撚りなんていう非常識なケーブルを繋いだときからだ。無限遠にフォーカスしたようなそのサウンドに戸惑いながらも、その可能性に賭けてみたいと思った。その無限遠を目前に引き寄せるプロセスが今回の補強工事だったのかもしれない。結局のところネットワークの大幅変更まで強いられたが、結果はまったく別物のスピーカーに変貌した。なので、ネーミングをAir's Edge ver1.1に変更(笑) しかしながら、オーディオが難しいのは、それがトータルのサウンドにリニアに貢献しないことだ。いま様々な問題点が浮かび上がっている。これらはいずれ駆逐出来るはずだが、また新たな問題が出てくるのは必須だ。いったい、いつまでこんなことが続くのか・・・。 |