857 カラーレントゲン???
 この写真は英国CHORD社のBlu, CODA, DAC64mk2 総合カタログ用に撮影したDAC64mk2の内部透過画像。原理的にもカラーレントゲン画像は困難だが、もしこれを発明したら超大発明だなあ(笑)
・ DAC64mk2はこの価格帯のDAコンバーターとしては現在でも圧倒的なC/Pを持っていると思う。個人的に惹かれる部分は自然な空間感と音楽のチカラを失わない音像の立ち方だ。この両立は一筋縄ではないのだ。方式による決めつけは好きではないが、高速にしてランダムな高周波電源によるものだろう。デジタルの離散データから音楽信号という連続波を甦らせる根源はやはり電源ということになる。そういえば、以前、イルンゴオーディオのDAコンバーターをわが家で試した際もその圧倒的な力感にノックアウトされたが、パワーアンプと見まごうばかりの電源設計の成せる技かもしれない。実際、パワーアンプを強力なものに入れ替えたような変化だった。 フィリップスあたりのCDPのデジタルアウトをDAC64mk2に繋いでも相当なパフォーマンスを実現するのは検証済みだが、DAC裏面のデュアルデータ端子を見ると、やはりBluとかCODAの純正組み合わせでMAXの能力を叩き出したい。となると最低で131万円!うーん、しばらくは我慢だなあ・・・
ところで、このカタログを製作するために調べていて興味深い事実を学んだ。「高速にしてランダムな高周波電源」なのだが、これは「周波数ホッピング」という技術を使っている。高周波を不均一な波形に置き換えてオーディオ帯域への弊害を排除しつつ高効率を得ているのだが、この「周波数ホッピング」、もとはと言えばハリウッドの大女優ヘディ・ラマーの発明なのだ。彼女は19歳のとき銀幕に全裸をさらした史上初めての女性としても有名なのだそうだが、この技術(周波数ホッピングスペクトラム拡散の特許*)は現代の携帯電話の通信方式にも応用されているということで、まあ、なんとカッコいい生き方・・・。(*友人の作曲家との共同研究であるが、それ以前から無線技術に強い関心があったそうだ) |