941 雑誌「遊」オーディオ広告
 1979年「遊」第二期のころ、巻末の広告制作に関わっていた。これはオーディオプロダクツの仮想広告に姿を変えたデザイン事務所の広告であって、わたくしはここに勤務していたのだ。
右下のクレジットではコピーライティング担当となっているが、じつはスピーカーシステムの設計から広告デザインまで、そのほとんどを担当した。16オームのFE103Σを4本パラレルで平面バッフルという構想をその以前から抱いていて、社長の許可のもと実際に製作した。全体・部分を問わず寸法比率を単純な整数値にしろという命令を覚えている。実際の製作はその方面のプロに依頼したから仕上がりは製品として通用するレベルにあった。バッフルは30mm積層合板で背面のフレームアングルは無垢のスティール角棒を溶接したものだ。
オーナー(社長)宅のJBL-4331と鳴き合わせをした。キース・ジャレット「ケルンコンサート」、ややナローレンジながらもグランドピアノの強靱なフレームを彷彿とさせる押し出し感が凄い。
その後、メインスピーカーの座を明け渡したJBLがワイドレンジ化改造に向かったのは必然だったのかもしれない。じつはこのネットワークの製作も担当したのだが、これは失敗だった。 |