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photo and Text: machinist

043 フレームの存在 II 彼岸の音(続編)
オーディオ再生のキャンバスは、われわれが呼吸する空気そのものだから、オリジナルと同じ次元で勝負をしなければならない難しさがある。対象の次元を減らすという表現上の武器はとりあえず使えない。
あるとき、対象のフレームに相当するものは「境界」であるとAUDIO DEJAVUの掲示板の論議で教えられた。このBBSに集う人たちの見識の高さに驚いた。これは立体作品でも同じかもしれないと後に思い至ったけれど、この、目に見えない境界は各人でさまざまな解釈をとれるのが興味深い。たとえば「日常と非日常」や「音と音の向こう側」であったり、「現在・過去」「自己と他者」という区切りもある。
オーディオの価値を、既にこの世にいない演奏家を呼び戻す仕掛けと思っている僕は、やはり「過去と現在」という越えられない壁にとらわれているのだろうか。
(PENTAX*istD smcA 50mm F1.4)
2004/04/20



042 フレームの存在 I 表現の次元
032・・・構造を見せたいだけなのに輪郭を隠すことができないジレンマから、二次元平面による表現に軸足を移した、という話のつづき。
立体物は、われわれの生きている時空間と同一のキャンバスに置かれるので「表現」としての困難さを内在していると思う。三次元の外枠をつくることは可能でも、それは二次元のフレームが意味するものとは異なる。たいていは人形ケースのように、それさえもオブジェ化されてしまう。その点、無限に広がる平面表現というものは現実的ではない。フレームという暗黙の了解が二次元のカタチを成立させていると言えるし、送り手の表現意図を明確にする「仕掛け」でもあるわけだ。
ふと、オーディオの「フレーム」はどこにあるのだろうと思った。
(PENTAX*istD SIGMA 18-50mm/f3.5-5.6DC)
2004/04/19



041 デジタルカメラ近未来図
ラチチュードの狭さは、写真表現という立場で考えると許せる気もする。でも、フィルムがCCDに換わっただけのデジカメって途中段階ではないかと思う。デジタル機器としてのインテリジェント性は著しくローレベルだ。AFもAEもフィルム時代から進化しているとは言えない。
近未来のデジカメは、人間の脳の情報収集の仕組みを取り入れるようになると思う。まず粗い情報を解析して、さらに必要な情報を取得する。このプロセスを繰り返すことで、求める精緻な情報にいたるわけだ。自然界の光の明暗も、事前情報をもとに複数回あるいは分割して取り込めば、銀鉛など遙かに及ばないダイナミックレンジを獲得できるのではないか。・・・某C社とか某N社は、とっくに着手しているんだろうなあ。しかし、そのあかつきには、写真で何を表現するかは難しい局面になっているだろう。制約の解釈はすなわち「表現」であると言えるから。
(Canon PowerShot A40) 一見キレイに見えるけど、もともとの階調はごく限られている。他の写真と較べるとデジカメっぽいよね。
2004/04/16



040 AEロックって使いにくいよね
長らく使っていたニコンF3は、手動絞りの電子シャッターだからAEとは言い難い面もあるけれど、このときの習性がいまだに抜けない。*istDでも絞り優先やマニュアルで使うことが多い。露出補正は画面内のここらアタリを基準にしよう、という意図でAEロックをかける。ところがこのロックボタンが操作しにくい位置にあるんだよね。もっともF3なんか、とんでもない位置にそれがあって実用性はゼロだったけれど。
で、シャッターボタンを微押しでAEロック、半押しでフォーカスロックってのは出来ないもんかねえ。そうすれば指をいっさい動かさないで、露出は地面の花びら、ピントは右の親父さんてのが出来る。人間の指もそのくらいは進化しているんじゃないかと(笑)。
(PENTAX*istD FA Macro 50mm F2.8)
2004/04/16






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↑フルカラー(RGB各8bit)の精密グレースケールの両端を表示しています。すべてを正確に画き分けるモニターは存在しないと思います。
しかしながら「14」や「242」が識別できない場合はモニターレベルで顕著な黒潰れや白飛びが発生しています。ガンマユーティリティなどを使ってモニター調整することをお奨めします。
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