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2018/05/06
2049 大國魂神社例大祭にてa

(LUMIX G VARIO 35-100/F2.8 f4.0, 1/125sec, iso200)



2018/05/01
2047 オーディオの先へ。

オーディオ関係の数少ない友人である館一男さんが、沖縄から駆けつけてくれた。彼がウオーターフロントのタワーマンションにお住まいの頃に一度だけ伺ったことがあり、それから11年が経過したのだが、その時の記事はこちら。
http://www.vvvvv.net/sense/1003.html

当方へお越しいただいたのは数年前が最後で、転居前の古い木造住宅で「爆音」を楽しんでいたころだ。現在は空間は広いものの、音が抜けない構造であるため、最大音圧はかなり制限されていて、それをどう感じていただけるか不安だった。当日は午前中から最終便に間に合うギリギリまでのほぼ6時間、さまざまな音楽を聴いていただいた。詳しいリポートが彼のブログにアップされていて、その気合いの凄さに圧倒されているところだ。
http://soundfrail.com/?p=6497

冒頭で、ダイアー・ストレイツのデビューアルバムから2曲ほど聴いて、その後、アグネス・バルツァのギリシャ民謡「舟歌」を掛けたところ、ボリュームを弄ってもよいかと問われ、どうぞ上げても下げても構いませんよと答える。彼はボリュームノブを慎重に操作して、2dBほど音量を抑えたのだ。空間に対して適正な音圧を探るオーディオの作法を実践していて、わたしは少しばかり反省した。このあたり大雑把なのが、オフ会で失敗する理由だろうか(笑)

上のリンクページはリポートの最後の章なのだが、そのなかで音の粒子と輪郭の話があり大いに共感している。これらはオーディオ特有の表現であって、リアル音楽では無意味で、あり得ない形容であることを改めて思った。

オーディオはどうアプローチしようと個人の自由で、正解なんてものは存在しないと考えている。わたし自身もセオリーを無視することがある発展途上人であるが、彼のような存在は得がたいと感謝している昨今である。

※構成図は当日の状況であるが、カートリッジのオルトフォンシナジーはまだ入手していない。願望が図になっているだけだ。



2018/04/18
2046 iPhone X で Cecil Taylor を撮る(^。^)

70年代後半以降、セシル・テイラーはソリストとして多くの録音記録を残しているが、これらの成果は1973年に菅野沖彦氏が録音した"SOLO"が発端と個人的には思っている。深く闇に切れ込む強靱なタッチを克明に捉えていて、テイラー自身がそのサウンドに驚愕したという逸話がある。ヨアヒム・ベーレントがプロデュースした1980年のライブレコーディングは"SOLO"の頂点ではないだろうか?

Cecil Taylor FLY! FLY! FLY! FLY! FLY!
"The Stele Stolen And Broken Is Reclaimed"

https://youtu.be/-OIH5d7NEb4

*Analog disc playback with air recording by iPhone X

iPhone X の写真は世間でいうほど"凄い"とは思えなく、インスタ映えに振ったような違和感を感じている。iPhone 6s のほうがナチュラルだった。だが、映像は段違いのようで、録音クオリティは圧倒的に進化している。わが家のJBL D130はエージングでかなり改善されているようで一安心。。。



2018/03/23
2045 神戸フロインドリーブ

関西旅行の帰路は、中継予定の琵琶湖をパスして神戸連泊になったが、どうしても立ち寄りたい店があった。フロインドリーブというドイツ菓子の老舗。39年前、トアロード沿いの小さな店構え、ここのサンドイッチが絶品だったのを覚えている。昨年秋に散策したとき、見当たらないのでもう止めてしまったのかと思っていたら、震災後に生田町の古い教会をリノベーションして蘇っていた。(エントランスの写真は公式サイトから借用)

写真は、買い求めたリーフパイ「大ミミ」濃厚でサックリした食感はパイ菓子の最高峰ではないかと思う。ケーニヒスクローネといい神戸の菓子は凄い!
http://freundlieb.jp



2018/03/22
2044 また関西!

もう2週間も過ぎてしまったが、関西方面を周遊した。今回はすべてクルマ移動のため、初日は琵琶湖に宿を取り、京都→ 有馬温泉→ 宝塚歌劇場→ 神戸周辺というコテコテの四泊五日(笑) 神戸はあいにくの雨模様で、最終泊予定の琵琶湖を取りやめ神戸連泊とし、昨秋に訪れた「シナトラバー」で古い友人のT氏と再会! 写真は京都・化野念仏寺付近。LUMIX G9proの穏やかなトーンが心地よい。(LUMIX G VARIO 12-35/F2.8II f3.5, 1/250sec, iso200)



2018/03/16
2043 楽興の時

クラウディオ・アラウの晩年の録音はどれもが毅然として深く有機的な演奏であるが、シューベルト「楽興の時」の19世紀的とも思える”時の澱”。霧の彼方からではなく現代の明晰な響きで眼前に出現する。まさにオーディオの醍醐味!



2018/02/23
2042 ビリー・ホリデイ1947年のカーネギーホール

ビリー・ホリデイのディスクで個人的な一押しは1947年のカーネギーホールのライブだ。
ピアノがあのボビー・タッカーであるというのが嬉しいし、ビリーのコンディションがこの時代では例外的に良く、聴衆との暖かいコミュニケーションが伝わってくる。

ビリー・ホリデイの文献を調べたところ、1947年はボビー・タッカーとの共演はたったひとつで、カーネギーホールのJATPコンサートに飛び入り的に出演したという記述があった。いやがるビリーを無理矢理タクシーに押し込めて会場に向かったとか。たった4曲だが本当の名唄。信頼するボビー・タッカーに身も心も委ねるかのような、リラックスした優しさに満ちている。ラストの「I Cover the Waterfront」のひたむき!

以前、ヴァーブの10枚組の全集にこれらのトラックが収録されていて、わたしは義理の従兄弟からこれを借りてダビングしたカセットテープを長年聴いていた。初出盤がどういうものか、その後再発されたのかも知らなかったが、できればアナログ盤で聴きたいと願っていた。

近年、1945-46年のJ.A.T.P.コンサートのコンプリートバージョンに、この1947年カーネギーホールの4曲を加えたCD盤が出ていて、しかしノーマン・グランツの長い挨拶は遠慮したいし(笑)どうしたものかと思案している中、なんと!スペインのWaxTimeというレーベルからアナログディスクでリリースされていたのだ。1945-46年の8曲に1947年の4曲を加えた構成で、SP盤の針音をきっちり残しているのも好ましい!



2018/02/21
2041 六代目 竹本織太夫 襲名披露公演

摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)「合邦住家の段」国立劇場二月公演にて

久しぶりの国立劇場文楽鑑賞だった。前回が平成元年の竹本越路太夫引退興行なのだから、相当なものだ(笑)
この演目は、上巻・下巻が各3段づつの構成で「合邦住家の段」は物語の最終章であるが、新・織太夫は、一夜の壮絶なドラマを鮮やかに濃密に演じ切っていた。エンターテイメントとしての義太夫の可能性も感じた。まだ40歳代だがデモーニッシュな声量を活かして、太夫の頂点に達する日が来るかもしれない。

とはいえ、今回ぜひ伝えたかったのは、その前段の切場「しんしんたる夜の道〜」を演じた、豊竹咲太夫と鶴沢清治のクオリティだ。老夫婦の葛藤、親子のもつれた情愛を静かに内面から炙り出す咲太夫の語り。名人四世鶴沢清六を彷彿とさせる明晰で襞のある清治の糸。両者が融合して発する音楽は至上のものと思え、個人的にはこれ以上の表現世界は、過去にもより短いであろう未来にも巡り会えないとさえ感じるものだった。

写真は、観劇日の僅か4日前に一席だけ空いていた7列26番から見た舞台。義太夫を感じるには最良の場所。




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