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2008/04/03
947 All "Chord" but Air's Edge One point one

(日記風に、でもちょっと長い)

3月26日

週末の実験のためにラック天板に載っている機械をほとんど撤去した。 今朝は、CDP--PRE--POWERだけのシンプルライン。音は2段階くらい向上しているように聞こえたが、気のせいか。

しかし、この音を超える状況というのがなかなか想像できない。(←これは自信なんかではなく、想像力の欠如に他ならない。)


3月27日

表題のbutは"…以外は"という意味で使ったわけだが、半世紀前のALTECユニットを用いたSPシステムをCHORDのフラッグシップコンポーネンツで鳴らしてみようという試み、はたして結果は?

Red Refarence+CPA5000Refarence+SPM1050
and Air's Edge One point one(ALTEC515B+802D all horn system)


3月28日

どちらかといえば、 質素なコンポーネンツでバランスをとっているところに突然、なんのチューニングもなしに、このようなそれこそ目眩く機器群を入れてスンナリいい音になるはずがない・・・

と思いつつ、まずマイルス+マーカスの「ラ・シェスタ」をかけて一気に陶酔の極地に連れ出された。何層にも響き合う音の大伽藍。思いっきり下げたスペクトラム重心にもかかわらず高域の高揚感はどうだろう。もはやF1級のエクスタシー! さらに驚いたのは途中に挿入されるガットギターのしなやかで軽く浮遊する表現だ。わが家の常用ラインナップでは重さは表現してもこの軽さは出なかった。

つづいて、バルバラのごく初期のCDアルバム(真夜中の女歌手/モノラル)を聴いた。日頃、CDのバルバラはペケとか言っていたのを撤回しなければならない。豊かだが、とても細くデリケートな描写力と自然な佇まい。誇張がない。スムース・・・なかなか言葉がみつからない。Red Refarenceにおけるレート176KHzとロングバッファの威力は、すでにデジタルだアナログだと議論するレベルではないと思った。究極のデジタルはごく自然な"アナログ"そのものであるということをこのCDPが宣言しているかのようだ。


3月29日

サンプルレートとバッファの可変は個人的には使いにくい。
浅利みき"津軽じょんがら節(中節)"を例にとると、三味線は48KHzが圧倒的に芯のある放射力なのに、彼女の声は176KHzの滑らかさが好ましい、というように変えられるということで判断に迷ってしまう。音楽を聴く機械としてはすべてを同時に欲しいわけだから。このあたりは芯のある表現は得意だけど広がりとか緩い滑らかさが苦手というわが家のSPとの相性なのかもしれない。

DAC64ではバッファはスルーが最善だと考えていたが、REDはロングモードでも曖昧さが少ないし、連綿としたエネルギーの持続を感じる。濃厚な色香を秘めているが膨張するような滲みは皆無で、最高級のルビーの光彩、女優でいえばグレース・ケリー(笑)


3月30日午後

今日は代理店のKさんと和田博巳さんがお越しになって厳しいチェックの耳に晒された。とはいえ自分の機械はスピーカーだけなので、楽な気持ちで音楽を楽しめたと思う。和田さんは、わが家のシーラカンスのような古代スピーカーにちょっと戸惑っておられたかもしれない。

最後は、SPレコードのオリジナルサヴォイ盤を自作のフォノイコライザーのバランスアウトからCDP5000に入力して、チャーリー・パーカーの全盛期の演奏を堪能した。これが信じられないくらい最高のSPサウンドで、サーフェイスノイズはほとんど気にならなく、REDの176Hzと非常に似た印象。パーカーのぶっといアルトは現代優秀録音とは言わないまでも、ブルーノートやインパスルの黄金時代のクオリティには確実に行っていた。本当ですってば(笑)


3月30日夜

REDの特質と思われたかなりの部分はプリのCDP5000の支配力のなせる技かもしれない。というわけで、今回の実験の要になりそうな、機器の差し替えテストを行なう。常用機器との一対一バトル&トータルチェック。意味があるのかないのか・・・。

まず、CDPのみをREDからエソテリックに入れ替え。これで明確に分かることはエソテリックX30-VUはニュアンスが平均化(?)される。背後に廻っている微細な楽器の表情のコントラストが出にくいこと。いい意味で言えば主従の関係が明確になったりポイントを整理して提示するような感じ。さらに感じたことはALL Chordにおけるサウンドデリシャスの源はプリアンプのCDP5000であること。エソテリックでも大いに影響というか御利益があったから確かだ。

次は、パワーアンプだけを常用メリディアンに変更。これははっきりダメだ。同じ英国とはいえ流儀が違いすぎるのかどうか。音の喰い付き方が弱い。Chordはトータルで使ってこそ、その真価を発揮するというべきか。


3月31日

最後に行った組み合わせは、常用機器のラインナップのフロントエンドのみを入れ替える、すなわちRed Refarence+ECC84srpp PRE AMP+Meridian557のセット。サンプルレートは176KHz、バッファはゼロか中間のショートモード。

結論を書く前にお断りしておくと、あくまでわが家のシステムでの評価だ。スピーカー実質周波数特性60-12KHz、可能最大音圧123dB/1m、プリアンプはメリディアンのために回路変更しているし、なんの普遍性もないから(笑)

シンフォニーオーケストラでは、フルChordのときのような天井の高い空間表現は残念ながら得られなかったし、弦の湿気を含んだ艶やかさも叶わない。この辺を望むならやはりフルChordの魅力は他に替えがたい。

が、しかし・・・

唯一鳴らなかった「デコイ」が水を得た魚のごとくタイト感を伴ってグイグイ迫って来る。スラッピングベースのアタックが近くてしかも速い。陽水の「少年時代」はオーケストラのゴージャスな響きは消えてしまうが、彼の気配を至近で受け止める感じ。エヴァ・キャシディの「ストーミーマンデイ」、彼女の言いようのない切迫感とブルースアレイの空間が蘇える。

いままで意識していなかった部分での大きな差異を見せつけられ、あらためてオーディオの面白さを実感する。


4月1日

そろそろ返却の時がやって来るので、組み合わせマトリックスのまだ済んでいなかった(笑)2案件にトライしたが、あまり効果的ではなかった。さらに今宵は電源状況が良くないようで、なんかリンギングっぽい! こういうときはシビアな評価は無理だ。

質素なわが家のコンポーネンツが一対一比較で太刀打ちできなかったというより、増幅系のゲイン配分の問題だろう。ALTECの能率が高いので(101dB/1m)現代の市販品をそのまま繋いでも好結果が出にくいという面がある。

いろいろ試した結論。

いちばん魅力を感じたのはALL CHORDのラインナップだった。悔しいけれど仕方ない。なにしろ響きがゴージャス! 艶やか! 空間がある! しかも熱い!

二番目に良かったのは、わが家の常用ラインにRed Refarenceを加えたセット。やや渋めでタイトになるが、ジャンルによってはALL CHORDよりフィットする局面もあった。

三番目は、わが家のセットそのまま(笑) プリもパワーも単体で迎え入れても製品の本領を発揮するレベルには行けなかった。これは製品のせいではなく、長年にわたる割れ鍋綴じ蓋といっては語弊があるが、コンポーネント連携の緊密度から来ている。

今回のALL CHORDのラインナップでスピーカーを含めたシステム総体を何年か熟成させたら、いったいどんな世界が待ち受けているのだろう? この想像力が今後のオーディオライフのパワー源になりそうだ。

最後に、貴重な機会を与えていただいた(株)タイムロードのKさんとSさんに改めてお礼申し上げて長いレポートを締めさせていただく。














2008/04/02
946 YASUKUNI

今日の天声人語はつくづく巧いなあと思った。文章表現としてである。担当者が替わってからまた読むようになった。

しかし個人としてではなく朝日新聞社を代表しているのなら、なにか人ごとのような感は否めない。中国餃子事件の腰の引けた報道はどうなんだ。自粛するべき理由にあらぬ想像をする人も多いだろう。

映画館に勇気を呼びかけるくらいなら、いっそのこと上映権を譲り受けてテレビ朝日でオンエアすべきじゃないか、なんてね。



2008/04/02
945




2008/03/31
944 フローティングブリッジの謎

ストラトキャスターのブリッジはいかにも華奢な構造だ。L型に折り曲げた金属板をやや緩めたネジで浮かせ、弦のテンションと裏側のコイルスプリングの張力で均衡させる仕組みになっている。

元来、トレモロなんか使わないので、ブリッジを固定していた。6本のネジを完全に締め付け、さらに裏側のテンション調整用スプリングを5本に増強して・・・

・・・しかし、そのような野蛮な対処はフェンダーの意にそぐわないのではないかと最近思い始めている。トレモロを使うか否かに関わらず、このブリッジはフローティング状態で楽器としての音色を醸し出しているのではないかと。

G&Lというメーカーではこのブリッジをダイキャストにしてサスティーンの伸張を計ったらしいが真意はどこにあるのだろうか? 以前、三味線の構造を学んでいて*分かったことは、構造の単純化と複雑化は、それらの相互バランスで音を作るということだ。楽器製作者は響き(振動モード)の単純化を嫌う。多様な倍音を殺ぎながら、マテリアル固有の音色が前面に出るからだと推察する。

というわけで、リペアショップに依頼して、完璧なフローティング状態にチューニングしてもらった。

*参考ページ
三味線の不思議「サワリ」を考察する。
http://www.vvvvv.net/audio/syami03.html



2008/03/24
943

EOS-1Ds3+EF50mmF1.8(I型)



2008/03/22
942 ちあきなおみ"別れの一本杉"

youtubeのちあき画像はだいたい見ていると思ったが、検索キーワードを変えてみたらお宝がぞくぞく出てきた。その白眉がこれ! 作曲者である船村徹のガットギター1本で歌っている。彼女の場合、というか巧い歌い手によくあるケースではあるが、バックの編成が小さいと歌唱の自由度を思いっきり広げる。

音程が不安定な部分があるが、この圧縮音声データからその"ズレ"の真実を探るのは難しい。

データの圧縮や繋ぎ直し(たとえばHiFiビデオのようにヘリカルスキャンした断片を再構築するといった・・・)でいちばん顕著な劣化はニュアンスの欠如なのだ。巧い歌が下手に聞こえたりする。



日本の伝統的音楽が和声への道を選ばなかったのは、音程や音色の複雑化を優先したからではないだろうか。和声には音の規格化が求められると思うが、和声によって得られるもの、失われるものがある。この、ちあきなおみの歌唱はそんなところに思いを馳せたくなる。



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http://jp.youtube.com/watch?v=EVC4Ua3x6UI&feature=related



2008/03/21
941 雑誌「遊」オーディオ広告

1979年「遊」第二期のころ、巻末の広告制作に関わっていた。これはオーディオプロダクツの仮想広告に姿を変えたデザイン事務所の広告であって、わたくしはここに勤務していたのだ。

右下のクレジットではコピーライティング担当となっているが、じつはスピーカーシステムの設計から広告デザインまで、そのほとんどを担当した。16オームのFE103Σを4本パラレルで平面バッフルという構想をその以前から抱いていて、社長の許可のもと実際に製作した。全体・部分を問わず寸法比率を単純な整数値にしろという命令を覚えている。実際の製作はその方面のプロに依頼したから仕上がりは製品として通用するレベルにあった。バッフルは30mm積層合板で背面のフレームアングルは無垢のスティール角棒を溶接したものだ。

オーナー(社長)宅のJBL-4331と鳴き合わせをした。キース・ジャレット「ケルンコンサート」、ややナローレンジながらもグランドピアノの強靱なフレームを彷彿とさせる押し出し感が凄い。

その後、メインスピーカーの座を明け渡したJBLがワイドレンジ化改造に向かったのは必然だったのかもしれない。じつはこのネットワークの製作も担当したのだが、これは失敗だった。




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