1938 シュアーM44G
 シュアーのM44は43年くらい前、ファンキーの野口伊織さんから使用リミットを過ぎたスタイラスをもらって試したことがある。当時常用していたV15タイプIIのボディに差し替えてローランド・カークの「溢れでる涙」を聴いて驚いた。濃密で黒く強靱で、ファンキー1Fのサウンドを彷彿とさせるものだった。
その末裔であるM44GをSL-1200GAEに付けてみた。とりあえずシュアー付属品のヘッドシェルで、同じソースを聴いたところ、ややナローながら躍動感が素晴らしく、それならとオーディオテクニカ製18gアルミブロックのシェルを試すと、音楽のスイートな部分が殺がれレンジの狭さとか粒子の粗さが露呈してしまった。仕方なく元に戻したが、60-70年代JAZZは文句なしの再現性で、ROCK系も余計な音を出さない凝縮力とスピード感。 SL-1200GAEのブロードなエネルギー供給能力の高さと驚異的なSNがその理由と勝手に思っている。 |