 2232 マランツ7T のメンテナンス
 マランツ7Tを常用するようになって6年くらいか。導入の目的はSP盤再生で、精気のあるサウンドに我が意を得たりだったが、ライン入力がそれにも増して素晴らしいのだ。程よい艶感、躍動感はジェフのカプリ2を凌駕する音楽ジャンルが多々ある。現在では、STEREO LPのみ自作フォノイコから専用GEQを介してジェフを使用しているが、大半のソースはマランツ7Tが担っている。その場合、ジェフはバイパス入力で対パワーアンプのバランスコンバータ(パッシブ)の役目を担うだけ。
マランツ7Tは1965年発売なので、少なく見積もっても50年経過していて、フォノ回路の片CHが不調ということもあり、しっかりメンテナンスを行い生涯使いたいと考えていた。
どこに依頼するか?
テクニカルブレーンのYouTubeチャンネルで、管球式マランツ7のメンテ作業が紹介されていて、丁寧な仕事ぶりに好感を持ったが、とても高価だという噂。問い合わせると黒澤氏から連絡があり、7Tの場合は最大限で18万円とのこと。やはり高い!本体の購入価格より高いじゃないか(笑)
で、もうひとつ評判のよい業者にコンタクトを取ると、費用は概ね半額くらいのようだが、修理待ちが2-3か月、パーツにより修理不可の場合もあるとのこと。
という次第で、テクニカルブレーンに依頼した。トーレンスTD124は銚子グレイだったから贅沢二段重ねだけど、死ぬまで使うから仕方ない。月曜着で送ったところその週末に完了の連絡。驚愕の迅速対応!フォノ回路の両CHの初段Trを選別パーツに換装し、各部チェック・清掃で費用は最大想定額の半額強。よかった!
到着した7Tでピッカリング往年の銘品XSV-3000を針圧1gで試聴したところ、予想を超えるクオリティ!このカートリッジはフォノアンプのSNが悪いと話にならないし、かといって最新の解像力命のフォノアンプでは神経質になりすぎる傾向があるからBESTの布陣かもしれない。このラインナップはすべて40-50年経過したロートルではあるが、当時の勢いが甦ったと思う。今回のメンテではライン系はクリーニングだけだが、SACDの奥行きと深さの表現でも文句のないクオリティ!まぁ当社比ではあるが・・・
7Tは管球式7に隠れて人気のないプリアンプだが、現代でも通用する諸特性と音楽再生の楽しさを併せもつ希有な製品だと思う。パワーアンプ3台パラレルでヘコたれない駆動力もスゴイ!
黒澤氏はYouTubeどうりの印象でとても感じが良かった。近くなんだから遊びにいらっしゃいとのこと。涼しくなったらパワーアンプZEROを聴きに行ってみたい。ま、価格が、、、ね。 |